効率だけが全てじゃないの

大事なことは自転車ライフを楽しむこと(*´-`) たくさん楽しむためにたくさん苦しむのです・・・

『Everesting』チェックメイトCC withじ~じさん



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先日、新松田にあるチェックメイトカントリークラブ』に至る峠道にて

獲得標高8890m/距離192kmにて無事エベレスティング【カテゴリー:Short(Steep)】達成しました!

(※今はまだ申請中)

 

半原越にて達成することおよそ1年4ヶ月前

「2度とするか」と誓ったはずのEveresting....

 

そんな半原越のエベレスティングチャレンジの様子はこちらから↓↓

not-only-kouritu-0w0b.hatenablog.com

not-only-kouritu-0w0b.hatenablog.com

 

経緯としては、じ~じさんが先週のヤビツの達成に続き、2週連続エベレスティングチャレンジをするということでご一緒させていただいた。

そんなヤビツのエベレスティングチャレンジの模様はこちらから↓↓↓

ameblo.jp

 

 

なぜチェックメイトCC?


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チェックメイトCCと言えば夜景が綺麗なことで有名なスポットである。

昼は見るからに高級そうな車が走り、夜は見るからに夜景目当ての若者だろうなって感じの軽自動車が走る

 

そもそもなぜチェックメイトカントリークラブの道を選んだのか、一言でいうなら

『ちょうどいい激坂だったから』

と言える

もちろん「8848m登るのにちょうどいい」というわけではない。そもそも8848m登ること自体全く"ちょうどよくない"のだから

 

自分は激坂がニガテである

もともとイーブンペースのロングライドでも斜度があがると周りから遅れがちな上に、今は例年のこの時期に比べて5kgほど体重も重くなっている

そんな俺が200km以内で達成し『Short(申請画面ではSteep(急勾配)となっていた)を達成するために必要なこと。それは

いかにギリギリ200kmで達成できるか

ということである。8848m/100km(登り100km,下り100km)と考えれば単純計算で平均勾配8.8%以上は必要となる

最後の1本は下りに入れる必要がないとは言え、サイコンの誤差なども考慮するとこのくらいのマージンはとっておきたいところ

その点でチェックメイトCCのコースプロファイルはこのようになっている

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チェックメイトCCクライム | Strava Ride Segment in Japan, Kanagawa, Japan

 

平均9%なので100km登れば達成できるというわけだ

アクセスも246号線沿いにあり、車でもそこまでアクセスしづらいというわけではないということで、じ~じさんに提案してコースはここに決定した

 

チェックメイト試走

とはいえ、実は俺もじ~じさんもチェックメイトを登ったことが一度もなかった

自分がTeam GOCHIに加入する以前、「メンバーのなみさんが良く行っていたな~」程度の認識しかないセグメント

一度も試走することなく挑戦するのはいくらなんでも無謀だろうということで、平日始業前の早朝に電車で新松田まで輪講し、ササッと1本だけ登って帰ってきた


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試走によって得られた結論は

・手持ちのZIPP202では下りのブレーキングが慎重にならざるを得ない斜度

・道は整備され走りやすい(ゴルフ利用客が結構多いためよく整備されている)

・リア28T(フロントコンパクト)でも問題なく登れるが、32Tがあった方が脚は残せそう

 

というわけで当日の朝じ~じさんにお貸ししていたレーゼロを持ってきていただき、32Tのスプロケを装着して挑もうということになった

 

一方でじ~じさんの方は飼い犬のチョコちゃんの調子がよろしくないということで下見を断念

ぶっつけ本番で挑むこととなった

 

当日朝

前日は20時には入眠し、0時に起床

4時間以上眠れたので眠気の方は問題なかった

ありがたいことにじ~じさんが2時に家の前まで迎えに来てくださるということだったので、ライト、補給、装備、ブレーキシュー交換など念入りに準備


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車の中に大きなクーラーボックスまで用意してくださっていたため、

・2Lの水×2 ポカリスウェット1L

・塩タブレット2袋

・エネルギー補給ゼリー12個

・おにぎり6個

・塩まんじゅう4つ入り あんぱん5つ入り

・ラムネ3本

・コンビニのお漬物1パック

これらを補給として用意

コースの途中の空き地に車を泊め、チャレンジが始まった

 

チャレンジスタートf:id:hkr0024:20200624141158j:image

よしスタート!!と思ったら・・・ボトルを家に忘れた~!!!

せっかく粉飴&BCAAドリンクも用意していたのに、スタート間際まで気づかなかった

たまたま用意していたポカリのボトルがスパカズのボトルケージとジャストフィットしたおかげで事なきを得たが...圧倒的にダサい(*_*)

 

しかし走り始めると、脚の調子が思ったよりも良いことに気が付いた

というのも最近はもっぱらZwiftでワークアウトをこなすばかりで全くといっていいほどに外を走らなくなってしまっていたために自分の調子がいまいちつかめていなかったのだ

それに反してじ~じさんの方はあまり調子がよろしくないらしく、序盤から抑えめで走りなるべく”死期”を遅らせようということになった(途中で死が訪れることに違いはない)

3倍前後を目安に淡々とこなしていく

 

5本ずつ休憩を入れようということだったので、休憩に入るが調子がよく全くダメージを感じない

と思い油断していたら

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脚に謎の出血...!?!?

他にも2箇所軽い出血があったため、始めはブヨに刺されたかと思い「(途中で腫れてきたら完走どころじゃないかもな~)」と思い再スタートしたが、痛む気配は全くなし

後にヒルの吸血による出血であることが発覚し、一安心した

 

応援の力....おそるべし!!

前回の半原越チャレンジのときは第一回チャレンジ失敗の時はツバサくんチャーハンくんが応援に来てくれたが、第二回チャレンジ成功の時は駆けつけ応援は無し(Twitter上で応援はたくさんあって励みになったが)

しかし今回は人徳のあるじ~じさんと一緒だったおかげか、応援に駆けつけてくださった方が多くとても励みになりました

 

・ヤビツ百参る練で2本登ってきた後にこちらに寄ってくださったという100mileのまっちょいさんf:id:hkr0024:20200624141254j:image

(ジャージのポッケに入れていたせいでスマホのカメラが曇っている...)

 

・天気予報いまいちだから今日もステイホームでワークアウトかと思っていたが、チャレンジをしていることを知りかけつけて下さったZAPPEIのカゼトバさん

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・そしてご近所に住まれてらっしゃるプラチナメッキSystem Sixのボブさん

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・ボブさんの新車撮影をしていたところ、チャレンジの場所が想像以上に近い場所であることを知りボブさんと一緒に来てくださったあさとっちさんf:id:hkr0024:20200624141341j:image

他にも走っているときに「エベレスティング頑張ってください!」と応援の言葉をくれたグループもいらっしゃり、とても力になりました

(それにつけてもじ~じさんの影響力の大きさ・・・)

 

カゼトバさんは1本ご一緒に走ってくださり、ボブさんはラスト1kmほどをご一緒に

あさとっちさんは走行中の姿をいつものごとくバイクとカメラで素敵に撮ってくださった


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まるで終わったような笑顔であるが、まだ3000mほど残っている

 

そして迎えた『壁』

よく「5000m超えたあたりに壁がある」と言われる

自分も実際に体感したし,じ~じさんに至ってはつい先週味わっているのだから当然その「壁」を覚悟していた

具体的には3セット目である10~15本目がそれにあたるのだが、走ってみると杞憂。

脚に特にダメージを感じることなく3セット目も終え、その後も走って残り1500mのところまできた

もちろん脚の疲れはあるが、それは当然である

心が折れそうなほどの痛みや違和感がなく残り1500mを迎えられたのは自分でも驚きであった

唯一の問題は「脚の攣り」

気温がそこまで高くなかったとはいえ,登り始めるととにかく尋常じゃないくらい汗をかく

汗で水分や電解質が流れ出るため、油断するとすぐに脚を攣ってしまう

ヤバいと思ってすぐに水を飲みしばらく回しているとすぐに回復するのだが、その補給のタイミングが絶妙に難しい

身体と対話をするのがやたらとうまくなった一日であった

 

そして残り1500m倒すかぁ~と思って走り始めたところ....

 

圧倒的倦怠感!!!

 

脚、完売御礼!! 

肺、膨らまない!! 

気管、なんか痛い!!

胃、本日の受付終了です!!(閉店ガラガラ)

 

ここに壁があったか~~~~となりながら3倍に若干届かないくらいのペースで踏む

じ~じさんに

「自分、脚ちゃんとついてます?車に忘れたかもしれません」

などとアホなことを言いながら、ただただ考えるのを止め脚を回す

玉井先生の著書「じこまん」でいうところのゾンビ走法である

 

ゾンビ走法とは

疲れ切った時に行う脳と脚の接続を切り離す走行ー

これは坂が永遠に続くときなどに脳と脚を切り離すことにより

脚の疲労と関係なくただ機械的に動かし続けることができる走法である!

脳(意識)はバランスと周囲の車間を注意するのみ

あとは何も考えない!

この走行により無限に続くかと思える坂を何とか落車せずに進むことができるのだ!

この走法の弱点としてはスピードが極めて遅いこと

もしかすると気絶する目前なのかもしれないこと・・・この二点だけである 

 

気になった方はぜひ「じこまん」1巻の富士ヒル編を読んでいただきたい

今ではKindle Unlimitedの方はで無料で読めるそうだ

www.amazon.co.jp

 

そんなゾンビ走行で走り続け、22本目を終えたところで先にじ~じさんが8848mクリア!!

じ~じさんと自分とで獲得標高に若干のズレがあったため(どちらが正しいかは不明)

同じ道を走っているにも関わらずじ~じさんが先に達成となった

自分はあと200mほど必要であったため再び下って登り返す

じ~じさんも「念のため」ということで一緒にラスト1本

 

そしてスタートからおよそ15時間、無事エベレスティングを達成した

 (ダジャレ滑ってるとかそういうのはいいから...いいから)

 

反省と改善

・膝の痛み

半原越で達成したのはおよそ1年半前

そのときフィッティングを行ったことにより膝などの痛みは一切なくクリアすることができたのだが、それからサドル交換、そしてクリートの摩耗による交換があったために若干のポジションの変化があったのだろうか

走ってる最中に膝上の筋のあたりに痛みが現れてしまった

(なお達成から2日経った今はすでに痛みはない程度のものである)

 

今度サドルをまた変えてみようかなと考えているため、それが決まり次第またリフィッティングをお願いしたいところだ

 

・脚の攣り

同じように走っているはずのじ~じさんはギア選択のミス(フロント36Tーリア30T)により膝への負担を訴えていたが、脚の攣りに関しては全く無いようであった

水分を摂ったり、塩タブを食べるとスッ...と攣りがなくなることからも体内の電解質バランスが大きな原因であったと思われる

以前から脚が周りの人よりも攣りやすいため、何か対策をしておきたいと思った

Meitan的なものを用意するのもありだし、根本的な生活習慣の部分で何か見直せることがあるかもしれない

 

・GoProの充電不足
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つい最近ドラレコがわりにGoProをハンドル周りに取り付けたため、今回も記録をつけて後で動画編集して楽しもうと思っていたのだが、まさかのバッテリー不足

ハンドル周りにモバイルバッテリーも取り付けているのだが、何が悪かったのか不明なまま初めの1本しか撮影できなかった

その後、車の中でモバイルバッテリーで充電していたが、面倒だったので取り付けすることなくチャレンジを終えてしまった

なかなかやる機会のない珍しいチャレンジであるだけに記録できなかったはのは少し残念である

 

これから挑戦を考えている方へ

基本的にはある程度のFTPと、あとは気合があれば誰でも達成することができるチャレンジではある

FTPが低いとそれだけ達成までに時間がかかり、必要な”気合”も大きくなる)

過去に達成された方を参考に補給を用意し、ペーシングを間違えなければ達成すること自体は不可能なことではない

 

しかし達成をオススメできない人はいる

 

それは「長距離乗ると体の一部(膝や腰など)に痛みがでる人」

その痛みがわずかなものであれ、距離乗るたびに痛む人は絶対にやらない方がいいと思う

エベレスティングは身体の一部を故障させてまで達成させるべきチャレンジではないからだ

 

もちろん多くの方から賞賛され、公式にも認めてもらえる

達成した自分でいうのもあれだが「すごいこと」ではあるのだが、

普段感じるその「わずかな痛み」がエベレスティングでは容赦なく牙をむいてくる

わずかな痛みは激痛へと変わる

そして6000m,7000mを越えたところでその痛みが限界を超えても「あと1000mちょっとだから...!」とチャレンジを止めることが出来ずに故障に繋がってしまう可能性も大きいだろう

 

だからこそ、普段乗っていて膝や足首、足の指などどこであっても「痛み」という危険シグナルが出ている人はチャレンジする前に是非、

フィッティングを受けたりシューズを変えたり、インソールを取り付けるなどしてまずはその痛みを取り除いてからチャレンジすることをオススメします

 

 

最後に

一回目の半原越達成【カテゴリー:Significant】の時は『二度とやるか』と思った

そして二回目チェックメイト【カテゴリー:Short】でも当然『二度とやるか』と思った

しかし翌日には新たに【カテゴリー:Subarban】を達成できるセグメントを探し始めていた

Soil(未舗装路)での10000mは難易度高すぎるため、SSSSを達成するためには次のSubarbanで10000mを達成する必要がある

 

いつやるか?どこでやるか?まだ全く決めていないけど、必ずまたチャレンジします

今回はそれを断言しておきます!!笑