『Everesting』半原越えチャレンジ 1回目:失敗
ブログの更新が大変久しぶりになってしまいました...
書くことがなかったわけでは無いはずなのだが(´-`)
今年に入ってヤビツ峠の宮ケ瀬側,通称『裏ヤビツ』が昨年末に長期閉鎖から開通したということもあり,ヤビツにはもう3度ほど遊びに行っていた
しかし最愛のマイ峠こと『半原越え』にはまだ1度も行っていなかった
早く会いにいってあげないとな~なんて思っていたらTLにて面白いチャレンジがあることを知る
こっちの友達から EVERESTING というチャレンジがある事を聞きました。同じ坂を一回のライドで何往復かしてエベレストの高さを越えると認定されるもので、ルールは途中で寝ちゃダメ。(2時間以内ならOKらしい)
— Keisuke Otsuka (@keisuke_otsuka) 2019年1月15日
日本での認定者がいるのかなーって調べたら(RIDE Hall of Fame)、外国の人ばっかり? pic.twitter.com/gyJzH6dwxj
『Everesting』
同じ峠をリピートクライムし続けてエベレストの高さである8848mを目指すチャレンジ
・1つの峠道、坂道であること(2つ以上の組合せは不可)
・選んだセグメントの途中をリピートし続けて標高を稼いではダメ。必ず下から上までをリピートし続けること(楽な区間だけ切り取って獲得標高稼いだらダメ)
・制限時間はないが,1度のライドでやりきることに意味があるため睡眠はNO(2時間以内なら可)
・休憩や食事に関してはいくらでも可
・周回コースなどは不可。必ず登った道を下らなければならず,また下りは車載とかも当然不可(一方通行などの制限がある場合を除く)
・自転車を降りて,押して歩くのはダメ。あくまで『自転車のチャレンジ』だから
・GARMINに代表されるようなGPS付きのサイコンの仕様を推奨。stravaにアップできるやつなら大丈夫と思われる
・自転車ならロード,MTB,BMXなどなどなんでもOK。しかし当然E-BIKEはNO
自転車によるチャレンジには様々ある。
東京~大阪間を24時間で走るキャノンボールや,富士山を一周回りながら全ての5合目登山口まで登る富士3PEAKSなどなど,頭の悪いチャレンジを挙げればキリがない
それらを踏まえてもEveresting...頭悪すぎないか!?!?
日本で現在達成されてる峠はたったの9つ(うち3つが沖縄)
達成者は全て外国人である...まあ知名度の問題だろう
・群馬県『ほうろく峠』(リピート回数11回)
・長野県『神城堀之内(おそらく名もなき登り坂)』(リピート回数63回)
・埼玉県『白石峠』(リピート回数17回)
・静岡県『富士あざみライン』(リピート回数8回)
・鹿児島県『高峠』(リピート回数17回)
・沖縄県『県道58号線の名もなき登り坂』(リピート回数37回)
・沖縄県『県道115号線の名もなき登り坂』(リピート回数38回)
・沖縄県『県道104号線の名もなき登り坂』(リピート回数88回)
富士あざみライン8本にそのチャレンジの凄まじさをヒシヒシと感じる...自分が白石峠走ったことないからなのもあるが(´-`;)
意外と有名どころは走られてないのだな~という印象
これは日本人で初のフィニッシャーになりたいところ!!(やってる人はいるけど,みんな申請してないだけだろうが...)
ちなみに半原越えの場合28.1本,263.1kmで達成となる
自分の好きな峠だと何本登ればいいのか??というのはこのサイトを使うと簡単に計算できる
該当セグメントのstravaのURLが必要なため,スマホのアプリでstrava使ってる人だとちょっとやりづらいかも...(´-`;)
この頭の悪い,いや頭の悪すぎるチャレンジを知ってしまってから,もうこのことしか考えられなくなってしまった。やる!と決めたら即行動!
その週の末にチャレンジすることを決意(^o^三^o^)
土曜日がっつり休んで日曜にチャレンジしようと思うも,日曜は大磯クリテリウム第3戦...
金曜日に夕方から夜までバイトがあるから土曜は微妙そうだなぁ~と悩んだけれど,大磯の応援は行きたい
しかしチャレンジを先送りにできないほどウズウズしていたため土曜決行に決定
ここからは覚え書き的なログ。
1/18(金) バイト前になるべく寝ておこうと思い14時~17時くらいまで寝ておく
1/19(土)
AM1:00 バイト終了
はやく上がれればな~とか思っていたが流石は金曜日。普通に忙しくて普通に疲れてしまった...
AM2:00 就寝( ˘ω˘ )
AM3:00 起床(・_・)
4時に起きるつもりがなんだかずっと夢を見ているようであまり熟睡できず。
どっきどき~のわっくわく~状態だったかもしれないけど「眠れないというのなら身体が眠りを欲していないということだろう」ということで起きた
AM4:00 いろいろ準備して出発
ちなみに今回の装備はこちら
半原越えは24時間開いてるコンビニが遠く,標高差もそれなりにある
少し下ったところに薬局クリエイト清川店があるが,開店時間の制限もあるし,いちいちセグメントから離れるのも面倒なのであらかじめ多めに用意しておいた
残り僅かでパンクDNFとかは悔しすぎるため予備チューブ2本とタイヤ1本
サイコン電池切れも怖いためモバイルバッテリーも2つ用意
ちなみにサイコンもGARMIN520Jとパイオニアのサイコンの2台態勢で『絶対にログを取りこぼさないマン』となる
補給は,まあ時間制限とかはないわけだし,食べたいもの食べようかな~ということで何となくパンの気分だったからパン多め
4つ入りとかの方が背中のポケットに突っ込んで走りながら食べれて良さげ
飲み物は半原越えのそばにも,なんならセグメントの途中でも自動販売機がいくつかあるためいらなかったかもしれない
食欲沸かなかったときのためにみずあめも用意しといたけどスプーン忘れたのもあって結局使わなかった
あまり重さは気にしない( ˘ω˘ )
AM4:50 清川村,半原越えの麓に到着
ここをキャンプ地とする!!!
もちろん先ほどの荷物を全て背負って走りつづけるのではなく,麓のトイレの側にリュックを置き,ワイヤー錠で括り付けた(中身は取り放題状態だが...笑)
当然盗られたり撤去されても自己責任,大事なものはちゃんと身に着けておいた
無料の公衆トイレが麓にあって,しかも新しくて綺麗というのも半原越えの素敵なところ♡
Twitterで呼びかけ,少しでも反応があったりとか,様子見に来てくれる人がいたら励みになるだろうな~と思いツイート
普段は就活のためにアカウントに鍵をかけているが,この日だけは解除して少しでも知ってもらって,背中を押して欲しかった(*´-`)
荷物置きやらツイートやらを終え,1本目スタート
AM5:16 1本目終了
完全に闇の中である。空気が澄んで星が綺麗
ライトはvolt400を2つにamazonで買える中華の120ルーメンのライト
かなり明るくて下りの怖さは全くなかった。volt1600でも買えよって話なのだが,お金が(((´-`)))
AM 5:59 2本目終了
半原越で見る初めての夜明け
携帯のカメラでも捉えられるほど綺麗に輝く『明けの明星』こと金星
その下に光るのは木星である(豆知識)
AM 6:36 3本目終了
明るくなるときは一気に明るくなる。フロントライトが不要になり,一気に走りやすくなる。右膝の裏に違和感を覚えるためサドルを少し下げたらだいぶ良くなった
AM 7:12 4本目終了
張りつめた冷たい空気,音の無い静けさ,鮮やかな朝日。半原越えはいいゾ~
ベースキャンプに戻り,りんごのディニッシュ1袋とエナジージェル1本をポケットに突っ込み再出発
AM 7:48 5本目終了
以前から半原越えを5本登ることを『半原5え』と呼んでリピート練習をしていたが,それをようやく1セット終えた感じ
5本でも「やったぜ...やりきったぜ!!」感あるのに今日は通過点も通過点
これをあと5セットもやらねばならぬのである...もしかしてこのチャレンジ頭悪すぎない('ω')???
AM 8:30 6本目終了
大量の登山客が俺のベースキャンプこと麓のトイレの側にいる。
荷物が心配...何もとられたり撤去されたりしないといいけど(((´-`)))
AM 9:07 7本目終了
左膝の裏に少し痛みを感じるからまた少しサドルを下げたら解消。どんだけサドル上がってたんだ...というかクランク長が167.5⇒170にしたのにサドル高を変えてなかったことを思い出す。何をしているんだか
AM 9:43 8本目終了
この日初めて他のサイクリストと出会う
登りの途中で追いつく形であったため,そのまま山頂まで少しお喋り
少しの間であったが心がすごく温まった気がした...
『あ,これ精神的にかなりキてるな』と感じた瞬間でもあった
AM 10:20 9本目終了
何度かすれ違っていた登山者たちと同じタイミングで登頂。
(´-`).。o(道幅いっぱい使こうてお話ししながら登って,ずいぶんと楽しそうやなぁ~羨ましいわぁ)
AM 11:01 10本目終了
ここまでで自宅から麓までの自走も含めて110km,3556mUP
もう一日のライドとしては充分,充分すぎである。お腹いっぱい
このあたりで登りながら思考が『今x本目...』しか考えられなくなっており,そろそろ糖質足りないかな~と思い,キリも良いから少し長めの休憩を入れる
グレープフルーツジュース半分ほどにホットドッグ1本,レーズンバタール2つを食べながらTwitterを見るとたくさんの方々に応援をいただいてて少し励みに(*´-`)
(温かい励まし例)
AM 12:11 11本目終了
地獄到来
下手に休んだせいか,全くパワーが出ない...頑張っても200W出ないし,150Wあたりで踏み続けるのが精いっぱいなレベル
登っていても楽しさが一切なく『あ...これが登り嫌いの人が登ってるときに感じてる気持ちなのか...』とヒル嫌イマーへの理解が深まった瞬間であった
AM 12:59 12本目終了
ハルヒルのエントリーが13時からであったため,下ってサイトにアクセスしようとするも全然アクセスできず...エントリー峠おそるべし
先着のTT申し込みのせいだろうし,諦めて帰ってから落ち着いてエントリーすることにした
腰を下ろして携帯をいじりつつ,りんごディニッシュとエナジージェルをお腹に入れる
誰のことだろう
AM 13:58 13本目終了
ガーミンのバッテリーが20%を切り,充電してください!と言ってくるため充電
いつかのバイシクルクラブのおまけのハンドルバッグ
伸縮性に優れた生地で,最小限の大きさでハンドルに着けることができ,しかも揺れない
ここにモバイルバッテリーを入れることで走行中の充電を可能にした
普段はツールボトルにでも入れておけばハンドル回りがかさばらないし,オススメである
脚が11,12本目に比べてなぜか回ってきた。と思って200Wくらいで回してたら突然の吐き気&一口ゲロ...
消化器官が疲れで機能してないのを感じる...喰らいまーとしたことが情けない
14:43 14本目終了
膝は明らかに悲鳴を上げてるけど,吐き気もないし,また普通に200W前後で回すことができるようになってきた。まだまだこれから!(白目)
こんなチャレンジ考えたやつだれだほんとに...
15:24 15本目終了
登ってる最中,山頂付近でサイクリストの方に後ろから追いついたのでまた少しお喋り
話をすると疲れもだいぶ軽くなるし,登りの苦痛も忘れられる
下りでTwitterのフォロワーであるツバサくんそしてチャーハンさんとスライド!!
俺のツイートを見てきてくれたのかと思いテンションMAX,元気100倍\\\٩( 'ω' )و ////
急いで下って登り返す
16:07 16本目終了
登りの途中で下ってくるツバサくん,チャーハンさんの二人とマスタング方式で合流
たわいもない話をしながら登る楽しさ...人と走る喜び....この1本はマジで疲れをまるで感じないくらいであった
来てくれて本当にありがとう!!そして差し入れのCCレモン,BCAAの味は忘れない(ToT)
パイオニアのサイコンのバッテリーが切れたため,充電がてら少し休憩することに
マウントの形状のせいでこいつは充電しながら走れないのだ
2人とお話ししつつ,Twitterを眺めていると....美味しいスイーツライドをしている人たち,足湯でまったりライドをしている人たち....みんな人権のあるライドをしていた。
それなのに俺ときたら...俺ときたら...
かつて数学の問題で『線分AB上を一定の速度で往復する動点P』というのがよく登場したものだが,まさしく今日の俺ではないか...あれは頭のおかしなサイクリストだったのだ
なぜ自分はこんなにも人権の無いライドをやっているのか,一体何の罰を受けているのか,こんなものは悪魔や受刑者にでもやらせてしまえ(^ω^#)
.....と心が折れた/(^o^)\
17本目にいくなら付き合うよと2人と一緒に走りだしたが,日も沈んで暗くなってきており,寒さもあったため登り始めて即終了を宣言!!!
Twitterのみんなも心配してくれてたしね(*´-`)(甘え)
Everesting半原越えチャレンジ 16本で終了!!!!
帰りは2人と厚木のオギノパンで美味しくパンをいただいた
これが人権あるライドというものだ....
”今回の件から俺が得るべき教訓は『人に応援をするなら直接会いに行け』ということだ”
Twitterからの励ましはとても力になり,みんなからの反応がうれしいから頑張れたところもあった。一人きりでは15本はおろか,5本で終わってしまうだろう
しかしそれにも増して,理由はどうあれ実際に来てくれたツバサくん,チャーハンさんには計り知れないくらい励まされた。(結果的に合流後すぐに折れてしまっているのだが笑)
後日談,というか今回のオチ
やはり応援や労いをするのならば直接顔をみてだ!!と思い明日の大磯は絶対に足を運んで,出場するチームメイトを応援するゾ!!!!
と思っていたのだが....重なりに重なった疲れからか盛大に寝過ごしてしまい,応援に行くことできなかった...)^o^(
総移動距離190.3km 獲得標高5643m
1日のライドの獲得標高は過去最高である
帰ると,さっきまで普通に走れていたのが嘘のように左ひざが痛かった
TSSは552.2,頭が悪すぎる...( ω )
二度とこんなライドやるか!!!!!と思っていたが終わってみると不思議なもので,まだ行けたのではないか,次こそはみたいな気持ちが浮かんできてしまう
ということで膝を治し,クリートの調整をしてもらったら近日中にリベンジします!!!
なぜなら俺が半原越えを愛しているから!!!
以上!!!